餅
- 作者: 中西夏之
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1989/04
- メディア: 単行本
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これを今まで知らずに生きてきたなんて....いや、でも、コドモの時分に読んでしまったら恐ろしいほど影響を受けてしまっただろうから、これでよかったのかも、いや、逆か、良くないのか....どっちだ?
で。満を持す、という感じで上野へ出かけたのだが....
....うーん、いまいちよくわからなかった。
『泥とジェリー』展に出ていた紫の(たぶん80年代のやつ)はとてもよかったのに(またこのパターンか)。
同じアイデア(というか、コンセプト? この違いは大事?)で繋がっているようなのにどうしてこうなるのだろう。頭で考えたアイデアの変化、手の変化。
大きなキャンバスの裏に隠れていた2009年のは良かった。
最相葉月『セラピスト』(2014)を読んだのだけれど、"絵"というものに持続的にかかわるうちにアイデア(コンセプト?)が引き下がっていくということもあるのかもしれない。その場合、"画家"は癒された、と云えるのかどうか。ノヴァーリスのように自分の病気を利用する人もいるだろう。健康な絵、それはある。マチスがそうだろう。ピカソはどうかな? 『アヴィニヨンの娘たち』とか、けっこう不健康なところがあるような....
ま、でも、とにかく『大括弧』を読めたのは良かった。
いま何を考えているのかとても知りたいので、また本が出るといいなと思ったが(そもそも書いたもの、ここ四半世紀で結構溜まっているのではないだろうか)、どうやら英語版のようだ....