『つぐない 〜新宿ゴールデン街の女〜』(2014)

いまおかしんじ監督作品。しかし脚本は別の人だったので、ちょっと期待外れ。
最近脚本、というかJLG的に言うと"シナリオ"、自分的にはstory、というものがますます重要に思えてきているので。
特にいまおか監督はどんなカメラマンと組んでも、絶対女の素晴らしいところを切り取って来るというのが多分ウリな人で、今回の監督起用などもそこを(出演もしている)プロデューサーの速水今日子氏に見込まれたのだと思うが、主演女優二人のそこいら辺をきちんとクリアしているのはさすがで、にもかかわらず、お墓のくだりなど自己の脚本ならもう少し形を作るというか、"構造"のようなものに敏感なリズムのある演出になっっていた気がして、というのはないものねだりか。

いまおか監督も七里圭氏と同じく神代組を看取った人。
職人性ということについて考えた。
得ることのできる材料からできるだけのことはするという職人と、曲がったことは嫌い、自分の道を貫くという職人。
もちろんどちらも今の世の中では大変な行き方で、他人があれこれ言える話ではないので。

神代辰巳特集とか、そろそろまた(シネマヴェーラあたりで)やってほしいな。

終わった後のトークショーは監督司会で出演したゴールデン街のママさんたち大集合。和気藹藹。
あまり眼中になかった世界だけれど楽しそうだなあっと。わいも酔いに任せてママ〜とか言って誰かに甘えてみたい(金払えよ)。