(「あなたが言われたことは、私の気に入りました。

そして、あらゆる被造物の領域内では神もかれ(神)の名称も見出されないこと、および、被造物の領域内では被造物の制約conditio creaturaeをもたないものは見出されないので、神は『或るもの』aliquidとして肯定されるよりもむしろいっさいの把握conceptusから逃げ去ること、これらのことがわたくしには明らかにわかりました。さらに、合成体どもcompositaの領域内では非合成体non-compositumは見出されませんし、名づけられる名称はすべて合成体どもに属しております。ところで、合成体は自分自身からex se存在することはなく、むしろ、いっさいの合成体に先行するもの(神)から来ています。そこで、合成体どもの領域およびあらゆる合成体はかれ(合成体に先行するもの、すなわち、神)によって『それらが現にあるとおりのもの』id quod suntとして存していますけれども、かれは、合成体ではありませんので、合成体どもの領域内では知られえないものなのです。それゆえ、神は、世の知恵者いっさいの眼から隠れて、永久に賛美されますように。」)