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今週のお題「最近おもしろかった本」

心理学的自動症―― 人間行動の低次の諸形式に関する実験心理学試論

心理学的自動症―― 人間行動の低次の諸形式に関する実験心理学試論

疲れたら、休むに限る。らしい。

(しかしジャネは一方で、当初の心理自動症的枠組みから次第に離れ、ヒステリーや神経症理論を再構成して、言語学や社会学に架橋する視点を次第に取り入れるようになった。それは人間が「語ること」を中心にした、「ふるまいの心理学(psychologie de la conduite)」と呼ばれる一種の言語行為論を取り入れた議論である。こうした視点は、1919年の主著の一つ『心理学的治療』における有名な「外傷的記憶」をめぐる記述、つまり「記憶は、信念やすべての心理現象と同様に行動なのであり、本質的にそれはストーリーを語るという行動(l'acte de raconter)なのである」という一節に端的に表現されている。)